完全自殺マニュアルという本を紹介してみる

完全自殺マニュアル

お久しぶりです。
今回は、このサイトと親和性の高い名前の本を紹介してみます。

自殺は悪いことでも良いことでもないと思う

唐突にこういう話をすみません。
実は私、10年ほど前にも鬱になったことがあるものの、回復した経験から自殺は良くない、自らの殺人であるなど、のたまっていましたが、またなってしまいました。

かつて人気になった「嫌われる勇気」のアドラーが言うように、悩みの大半が人間関係であるということ、つくづくその通りなのかなと思います。
相変わらず人を傷つけて、自分は一体何を学んで今まで生きてきたのかと。
この面を晒して生きていくことが、あまりにも恥ずかしく情けないのです。

生きることの喜び、楽しみが分からなく感じなくなり、食べることが面倒くさくなりただ生存活動を続けるためだけの餌となり、この世が地獄だと思えてしまうのです。
色のあった世界が、モノトーンの白黒の世界になったような感じでしょうか。

ふとした瞬間に不安がどんどん押し寄せてきて、動悸が激しくなり呼吸も荒くなり、頭を金属の輪で締め付けてくるような感覚になります。

鬱になると、生きる(呼吸する)ことが無意識ではなく意識的になり、何かをするのが呼吸するという活動の上にくるので、今までなら造作なくできていたことも、とてもエネルギーのいる作業に変わります。
全てが面倒くさくなってしまうのです。

端から見れば、怠惰で逃げている、死ぬ気があれば何でもできると思えるでしょうが、鬱になったことがないと、この感覚は伝わりにくいですし、何もできないからこそ死にたくなるのです。

死んだからといって楽になれる保証はないですが、生きている(意識のある状態)といろいろなことを考えてしまい、呪縛から逃れられないのです。
常に前に歩き続けろ、と行進させられているかのよう。

生きる喜びが分からなくなった人に、自殺は良くないと言うのは酷な話だと思いました。
だからと言って褒められるべきことでもありませんが、その人が苦しみから解放されて幸せになれるのであれば、それは望ましいことなのかなと思います。

NHKのサイトに、大切な人を亡くした人のメッセージや、生きることがつらい人悲しい人のメッセージが毎日のように書き込まれているので、触れてみても良いかもしれません
メッセージ一覧 | 自殺と向き合う 生き心地のよい社会のために | NHK福祉ポータル ハートネット

 

自殺マニュアルを読んでみていつでも死ねるという安心感よりも・・・

自殺したい人も大半は自殺したくて自殺するというより、その苦しみから解放されたいけれどその方法が分からないからだと思います。
誰だって幸せになりたいはずです、でももう十分かなと思えるときがあります。
そうなったとき、消えてしまうことでしか幸せになれないのだと、そう感じてしまうのです。

さて、この本の紹介に移ります。
私自身、ずいぶん前からこの本の存在は薄々知っておりましたし、あまりにも特徴的な内容からもネット記事などでも結構取り上げられていると思います。

この本の発行は1993年で、東大卒のフリーライターが書いているのですが、以来120万部を突破しています。
本の紹介オビには、いつでも死ねる安心感が得られる、とあるのですが、私自身は安心感よりも自殺へのハードルがかなり下がったかなという印象です。

ここから先は、自殺のリアルな表現が含まれますので、苦手な方、興味本位の方は読まないことをお薦めします。

 

 

内容は、タイトル通り自殺方法についていろいろ紹介しており、例えば飛び降りの場合、建物の高さはどのくらい以上で、下はコンクリート、着地する姿勢、着地するときはとても痛いのではないか、実は案外気持ちいい、気を付けること、助かったケース、などがリアルなまでに丁寧に書かれています。

挙げられている方法として、
・クスリ
・首吊り
・飛び降り
・リストカット
・飛び込み
・ガス中毒
・感電
・入水
・焼身
・凍死
・その他(餓死など)
があり、それぞれに上記で挙げたような詳しい説明と、「苦痛・手間・見苦しさ・迷惑・インパクト・致死度」の6つの評価が紹介されています。

例えば、電車などへの飛び込みは手間はないものの、乗客などへの迷惑は多大なるものであり、肉も散り散りになるなど、見苦しさもとても大きいものであります。
焼身はとても苦痛だが、メッセージ性としてこれに勝る方法はないと、そういうことまで書いてありますので、苦痛という観点から自分に合いそうな方法を調べても良いですし、やっぱり虚しいな、いつでも死ねるのだから今じゃなくても良いのかな、と感じるのも一つです。

自殺って睡眠とは違うと思うのです。
しばらく意識がない状態になって、また戻りたいなって思っても戻れない、不可逆なことですので。
1日臨死体験とかでもして、やっぱり今いる世界のほうが幸せだったんだ、とでも思えたら良いのかもしれません。
フランツ・カフカの言う、「古い独房から新しい独房に変わる」だけなのかもしれません。

 

ABOUTこの記事をかいた人

社会人を経て再度、大学に入学した者です。滋賀大学に編入を考えている人の参考になればと思い、編入のこと、勉強法、入学後のことなどいろいろ書いていきたいと思います。また、高校生にも滋賀大を受験したいと思える魅力的な情報を伝えていきます。